貯金を通じて考えたこと③
誰でも一度は、「時間が無限にあったら」と考えたことがあると思います。
私ももちろんあります。
貯金を始めてから、一見無関係に見えるかもしれませんが、「時間の価値」について考えることが非常に増えました。少し大げさかもしれませんが、価値観が変わってきたと言ってもいいくらいかもしれません。
そこで、貯金を通じて考えたことシリーズ第3弾として、今回は私が最近よく考えている「時間の価値」について書きたいと思います。
まず、時間とお金の関係として真っ先に思い浮かぶのが、「時給」です。
最近最低賃金が引き上げられたというニュースもありましたが、私も学生時代のアルバイトで、時給何百円とかで働いていたことがあります。
現在は社会人となり、月給という形で給料をもらっていますが、計算しようと思えば1時間当たりいくらもらっているかは簡単に出すことができます。
仮に月22日、1日につき8時間勤務で、月給が20万円だとすると、
時給=20万円÷22日÷8時間≒1100円
で、時給は約1100円ということになります。
この考え方を、例えば家事などにも使って、家族3人分の料理と片付けで1時間使った場合、外食をした場合と比べて1100円以上安くなっていれば、時給の観点からもお得だと言えます。
例えば3人分の料理の材料代が1000円の場合、3人で外食して2100円以上かかることが多いのであれば、この観点からも自炊の方がお得です(もちろん食事は毎日のことで、毎日外食していたら破産してしまうので少し極端な例ですが)。
何度も書いているように、貯金というのは「収入ー支出」になりますが、この考え方には時間の概念が入っていません。
そして、正直なところ個人的には、今時点での「収入ー支出」が最大になりさえすればよいとは考えていません。将来まで考えて貯金をするべきだと思っています。
このあたりについて書いてみます。
例えば、
・毎朝5時に起きて、
・洗濯をして洗濯物をハンガーに干し、
・30分かけてお弁当を作り、
・掃除機をかけてから仕事に行って、
・帰ってきたら30分かけて自炊して
・スポンジで浴槽をこすって掃除してお風呂に入って
・夜11時に寝る
とします。
ここまでやれば、支出が大きく抑えられるので、節約の効果はとても大きくなるでしょう。そして、世の中にはこうやって頑張っていらっしゃる方が多いことも知っています。
でも、このような生活だと、節約と引き換えに失うものもあります。例えば、
①睡眠時間
②趣味の時間
③何もせずリラックスする時間
といったものです。
もちろん、経済的な事情で、こういった生活にならざるを得ない方もいらっしゃると思います。また、こういう生活でも充実感を感じられる方もいるでしょう。
しかし、1つの考え方として、例えば次のような場合を考えてみます。
・毎朝6時に起きて、
・ドラム式洗濯機のボタンを押して乾燥まで予約して、
・昼食は(週に何回かは)職場でお弁当を注文したり食堂に行って、
・ルンバ(自動掃除機)に家の掃除をしておいてもらって、
・平日は作り置きや簡単メニュー、時にはお惣菜で夕食をとって
・スプレータイプの風呂クリーナーで風呂掃除をしてお風呂に入って
・夜10時に寝る
あくまで一例ですが、単純計算で睡眠時間が8時間取れます。統計上7時間程度の睡眠が最も長生きするというデータを見たことがあるので、睡眠が1時間少なくてよければ、その1時間は毎日好きなことに使えます。
こう書くと、「ドラム式洗濯機やルンバなんて高くて買えない」と思われる方もいらっしゃると思います。貯金がほとんどない場合は、たしかにそのとおりです。
ただ、例えば10万円の洗濯機を買ってもなんとかやっていける場合は、私の感覚では、
『毎日洗濯物を干すことや乾くまでの時間とストレス > 10万円の価値』
なのです。
そして何を隠そう、コロナ禍で定額給付金として1人あたり10万円受け取られていると思いますが、我が家はこのお金でドラム式洗濯機を購入しているのです(写真はイメージです)。
給付された10万円は、国民が何かを買うことで経済を回すことが一番の目的だったと思いますので、その観点からしてもよい買い物だったと思います。ちなみに、私の住む自治体では独自にプレミアム商品券事業を行っていたため、これも合わせてお得に入手することができました。
ドラム式洗濯機を購入した感想は、シンプルですが「最高!」です。笑
天気の良い日は、乾燥はせずに洗濯だけして外に干すことももちろんできますし、夜になって大量に洗濯物が出てきても、乾燥まで予約をしておけば朝には綺麗でふかふかになって乾いています。
冬や梅雨の時期でも、乾燥までかけてしまえば、部屋干しで家の中のスペースが取られたり、嫌なにおいがする・生乾きになるなんてこともありません。
つまり、洗濯によって「嫌だなあ」と感じる機会がほぼゼロになったのです。こうやって嫌な気持ちになる機会をどんどん減らしていけば、幸せに感じる時間も増やしていけるのではと思うのです。
10万円の洗濯機が例えば5年しか使えないとしても、1日あたりの値段は
10万円÷(365日×5年)=約55円
となります。電気代は無視していますがたかが知れていますし、大切に使えば5年以上使え、1日に2回使う日だってあると思います。こう考えると、買うときに出す「10万円」という金額は大きいですが、長い目で見ると十分元が取れると思うのです。
逆に、自分で洗濯物を干す場合のことも考えてみます。
最初の時給の考え方からすると、例えば時給1100円で洗濯物を干すのに15分かかる場合、
1100円×15分/60分=275円
となって、自分の貴重な時間を使っているにも関わらず、結局ドラム式洗濯機よりもコストが高いことが分かります。
※あくまで時給の考え方を使った場合の例なので、洗濯物を干すことにストレスがない方には当てはまりませんし、貯金が少ない方は洗濯機購入により貯金を減らすリスクの方が大きいと思うのでご注意ください。実際に、私もルンバの購入を考えたものの、現時点では経済的な余裕が少なくリスクが大きいと考え、結局購入していません。
昼食・夕食も、毎日業者のお弁当やスーパーの惣菜ではお金がかかったり栄養が偏るかもしれませんが、週に何回か、価格や栄養バランスも意識したお弁当などを食べることが、それほど節約や健康に害になるとも思えません。
節約を始めると、どうしても目に見えやすいお金の増えた減ったばかりを気にしてしまいがちですが、お金を使うことで大切な自分の時間・家族との時間が確保できる上に、かえって節約が捗る場合もあると思うのです。
老後にどんなにお金があっても、「今」という時間は二度と経験できませんしね。ありふれた表現ですが 笑
「長い目で、冷静に、よく考える」ことで、毎日の生活を充実させながら貯金ができます。自分ではなかなか難しくても、こういったブログなどで学ぶこともできます。
最近よく考えていて、すごく大切なことだと思うので長くなってしまいました…笑
すでにこういう考えをお持ちの方、目からうろこだった方、感想ぜひお聞かせください!